イノベーションの風に吹かれて

山下技術開発事務所 (YAMASHITA Technology & Engineering Office, LLC)

キャッシュを積み上げてもイノベーションには対抗できない。

 

www.nikkei.com

非常に難しい内容だけど、なにか重要なことを示しているように思う。(長文)

生産要素がフル稼働し企業は好景気でも経営者は不確実性におびえてキャッシュを積み増す。実はどんなにお金があっても破壊的なイノベーションに対抗することはできず、単なるゾンビ企業として寸の間生き残るだけだ。企業としては、従業員が変化に対応できるスキルと挑戦のための環境が企業文化として根付いていることだけが企業を本当に生き残らせることができると思う。人への投資、それしかない。それは国レベルでも同様であって教育への投資姿勢を問うべきだ。
どちらも目に見える単純な投資対効果のある投資だけではなく、研究や挑戦というような企業レベル/国レベルを上げる投資を判断できるリーダーシップが必要だということだ。

(要旨)
・生産要素がほぼフル稼働しているにもかかわらず、成長率が低い
・13年以降の潜在成長率は低下している。主な要因の一つは全要素生産性上昇率の低下にある
・一般に全要素生産性が上昇しなければ、労働力の伸び率を超える経済成長は持続可能でない
・企業の新陳代謝の遅れが企業間の資源配分の変化による生産性上昇を停滞させている(ゾンビ企業
・新技術を起点とした生産性上昇の波は社会変革と表裏一体の関係にある
・情報通信技術の急速な発展に対応したインフラストラクチャーへの投資が強調されているのは妥当
・政策が期待している大学の役割は実業教育であり、世界のトップスクールと研究の最先端で競争し、それを通じてイノベーションの中核を担う大学の姿と大きく異なっている。